便秘を促す2種類の食物繊維(不溶性、水溶性)

食物繊維は消化されずに、小腸を通って
大腸まで達する食品成分です。
便秘の予防をはじめとする整腸作用だけでなく、
血糖値の上昇の抑制、コレステロール濃度の低下
など多くの生理機能が明らかになっています。

食物繊維は便の量を増加させ腸内のビフィズス菌
乳酸菌の割合を増やすことで便秘を改善し、
腸内の発癌物質の生成を抑えます。

1950年代では一人当たり一日20グラムを
超えていましたが、最近の報告では
平均14gと推定されています。

健康な人が一日に一回の排便では150gと
言われておりこの便を作り出すための
食物繊維を食事からとることが必要です。

食物繊維はは豆類、野菜類、果実、キノコ類、
海草などに多く含まれています。
魚介類や肉類など動物性食品にはほどんど
含まれていません。

食物繊維には不溶性食物繊維と
水溶性食物繊維の2種類があります。
比率は不溶性2;水溶性1の割合が
理想とされています。

不溶性食物繊維は水に溶けにくい繊維質で
水分を保持し、便の量を増やして排便を促す作用があり、
腸内の有害物質を体外へと排出させる
働きを持つといわれています。
食品としてはゴボウ、大豆、穀類、野菜、
果物などに含まれています。

水溶性食物繊維はぬるぬるとした
粘性と保水性が高いのが特徴です。
糖分の吸収を穏やかにするので
食後の血糖値の上昇を抑えたり、
脂肪の吸収を抑えたり
血中コレステロール値を減少させる
働きもあります。
食品としてはこんにゃく、昆布、わかめ
もずくめかぶなどの海藻類です。

不溶性食物繊維、水溶性食物繊維は
それぞれに栄養成分や役割が異なっており、
両方をバランスよく食べることが
便秘解消につながります。